カラダが喜ぶ発酵食品~微生物と共に生きる発酵ライフ~

見えない菌で醸される『発酵食』

発酵人として味噌、甘酒のワークショップを開き、昔ながらの作り方で発酵食の魅力を広める活動をしています。日本の伝統的な食として味噌、醤油、お酢、納豆、日本酒など発酵食品は和食には欠かせないものです。

2014年頃から東京に勤めながら湘南で畑を始めて、小さな種からできたお野菜の愛おしさから、このお野菜で美味しいご飯が作りたいと思い、発酵の虜になっていた時によくお味噌作りをしていて、友人にも頼まれて教えるようになりました。

ワークショップで味噌を仕込み、お味噌を持ち帰ってみんなのお家で10ヶ月醸して、完成して持ち寄り食べ比べをすると、醸した場所によって、仕上がりが全く違い、それぞれに個性があり味の違いに驚きを感じました。
発酵食はその場所の微生物や菌によって醸されていきますが、味覚を通して 違いを感じることで目に見えない微生物の存在を大きく感じる経験となりました。

ゼロからイチを生み出す畑での気づき

いろんな農法を調べていくうちに、化学肥料や農薬を使わない農法の自然栽培に魅力を感じて、自然栽培で野菜を育てるにはどうしたらいいのだろう?
と調べていくと、キーワードはここでも『発酵』でした。
肥料を使わないで作るには、土を発酵させて土の中の微生物量を増やすことでした。糠や落ち葉、食べくずなどを利用して自然に発酵させた土で作った野菜は、冷蔵庫で保管していても、何週間もピンピンしています。
保管していて起こる変化として、土のバランスが整っていると、野菜の水分が抜けて枯れていく感じになります。微生物たちのおかげで調和のとれた野菜は長持ちする事を目の当たりにすることができました。
その後、私の畑のご近所さんの自然栽培の農家さんが『土を発酵させて育てた野菜は持ちもよく野菜自体が発酵していると思う。』 と話していて、まさにその事を経験したばかりの私は深く腑に落ちました。

自然とカラダと発酵の関係

現在、新型コロナウィルスによって働き方や生活が大きく変わろうとしています。その目まぐるしい時代の変化の中で、人々は幸せの本質を見出そうとしている気がします。 
私は、幸せは自分の内側に存在しているのでは?と感じています。私自身の体調と向き合う事で食べ物に気をつけたり、サーフィンをして自然に身を置くことで発酵と自然が私たちのココロとカラダを整えてくれると身をもって感じました。
ココロが整った時、特に日々の生活の中での些細なことで幸福を感じやすくなります。日々の小さな幸せを紡ぐように暮らし、土に向き合い、土も発酵させていく。この循環はとても心地良いです。

発酵した土を作ることは、微生物たちが増えて地力がつき、土そのものが再生し自然の調和が取れた畑になります。土は肥料を与えなくとも時間をかけて発酵し、その土に合った雑草が生え枯れたあと、その雑草はやがて微生物に分解され、更に豊かな土となります。
そんな発酵の循環でできた土に雨が降り、海に流れて私たちが自然のサイクルの一部として調和していく。結果的に地球上に住む全ての生物との調和が生まれます。争わず、生かし合うあたたかな発酵のサイクルです。

そんな暮らしを続けていく中で、発酵した社会を作り周りの人たちが幸せになる循環を生み出したいという気持ちが大きくなり、 2021年に『暮らしと食と農の学校 SEED TO TABLE』を立ち上げました。

発酵ライフの作り方

生きている菌を取り入れるには、自分で醸すことが一番です。 まずは家にいる菌で作ってみること。
調味料や食べ物を買うのではなくて作れることを知ることで、消費をするだけでなくてゼロからイチを作り 出せる自信になる。自ら作ることで、生活を自給することの一歩となり、料理をすることが更に自由になります。暮らしや人が醸されるきっかけにもなると思います。

私が「濃いアーモンドミルク」に出会ったのは、フードトラック“edain”の初出店でフルー ツボールのレシピを考えていた時、植物性ミルクで濃厚感のあるものを探しており、その時に見つけたのが、「濃いアーモンドミルク」でした。 植物性ミルクで、こんなにトロッとした粘度があるものはほかにないのと、後味で鼻から抜けるアーモンドの香りがフルーツとの相性が抜群に良く、甘酒を合わせると食べ応えがしっかりある、スペシャルフルーツボールになりました。
それから私生活でも取り入れる様になりました。私のおすすめは、シチューやグラタン、スムージーです。ソースや味噌、甘酒の発酵食品の相性もとても良く、普段から愛用させて頂いています。
今回は、皆様の生活に取り入れやすい 「甘酒」と「お味噌」を使ったレシピを紹介します。 甘酒は温度管理によって、甘いもの・お米のヨーグルトのような酸味のあるものが出来上がります。火入れすると菌が減ってしまいますが、冷凍すると冬眠状態になるだけなので、たくさん作って小分けにして冷凍するのもおすすめです。

簡単につくれる fermention(発酵)レシピ

☆甘酒x濃いアーモンドミルクの【アーモンドミルク甘酒】レシピ (甘酒の作り方)
材料:
A・炊いたお米 300g ・麹 100g
・お水 300ml
B『無添加 濃いアーモンドミルク 砂糖不使用』... 適量

作り方:
1. 材料 A すべてをヨーグルトメーカーがあれば55度で9時間保温。 なければ炊飯器の保温で蓋を開けて温度が上がりすぎないように注意して、9時間保温。
2. お好みでハンドミキサーで撹拌する。
3.『濃いアーモンドミルク』と甘酒を半々で割る。
※甘酒は冷蔵保存で5日。冷凍庫で一か月。

☆お野菜のディップなどに使える『濃いアーモンドミルク』とお味噌の 【アーモンドミルク味噌マヨ】レシピ

材料:
・『無添加 濃いアーモンドミルク 砂糖不使用』125ml
・お好みの油(おすすめはなたね油) 80g
・味噌 大さじ1
・酢 大さじ1.5
・砂糖 大さじ1 ニンニク ひとかけら 胡椒 少々

作り方:
ボウルにすべての材料をいれて、ハンドミキサーで撹拌してできあがり。
※冷蔵庫で 10 日。

どちらもお家ごはんに簡単にできる発酵食レシピなので、ぜひ作ってみてください。

生活も地球環境もすぐに大きく変わることは難しいけども、まずは自分のできることから少しずつ。発酵を取り入れる事によって、皆様がより地球と調和し、日々の幸せが少しずつ濃くなっていきますように。

page top
Facebook Instagram